
クリエイター向けのPCといえばデスクトップだと考える人が多いですし、実際にデスクトップを使用している人が多いでしょう。ですが近年のノートPCは非常に高性能で、3DCG・デザイン制作、写真・動画編集などの重たい作業も快適に動作します。
自宅で作業する際はモニターに繋いで、出先で作業する際はリュックにノートPCを入れて持っていくこともできます。この記事では、ノートPCの選び方や必要なポート(接続端子)、3DCG制作におすすめのノートPCについて記載しています。
可能なら購入前に店頭へ赴いてキーボードを触ってみたり、ディスプレイのサイズを体感してから、割安なネットで注文したいところです。ですが実物のノートPCが店頭で見当たらなかったり確認しに行く時間がない場合は、求めるスペックを満たすかどうかを確認してネットショップで購入しましょう。この記事を参考に用途に沿ったノートPCを選べば、大きな失敗はありません。
「ノートPC(機動性重視)」 VS 「デスクトップPC(コスパ・性能重視)」

3DCG制作ソフトを利用する場合、一般的にはデスクトップPCで作業することが多いです。
CGWORLDによるCGプロダクションへのアンケート(2016年)
- OS:MacOSよりもWindows搭載のデスクトップ型PCが多い
- グラボ:AMDのRadeonよりもNvidiaのQuadroやGeForceが多い
ですが実際に、ノートPCだけで作業するプロの3DCG制作者もいらっしゃいます。『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』(2022)や『ホークアイ』(2021)に携わるなど、実際に海外で活躍するCGモデラー前東勇次氏の記事を読んでみてください。
参考:3DCGもYouTube動画もノートPCだけで制作可能、海外で活躍するCGモデラー前東氏が明かす制作環境や効率アップの秘訣とは?
カナダへ移住される際に高性能ノートPCを購入されたようです。前東勇次氏と同じように、デスクトップPCに引けを取らない性能を備えているのであれば、コンパクトで持ち運びも可能なノートPCの方が「メリットは大きい」と感じる人も多いでしょう。
- 「負荷のかかるレンダリングは寝ている間に処理させればいいので、実用面での問題はなく困ったこともありません。」
- 「モデリングなどに関しては何千万ポリゴンの背景CGを作るぐらいのデータ量にならないとカク付くことはないです。」
- 「一番必要だと感じているのは「メモリ容量」です。最低でも32GBあれば安心という印象ですね。」
- 「優先度をつけるなら、メモリ→CPU→SSDといった感じですね。」
- 「Cinema 4D」のためのブログ
- このブログでは「Cinema 4D」のスキルを順序立てて提供しています。興味のある人は、以下の記事で「Cinema 4D」に表現できることを確認してみてください。特に「Adobe After Effects」と「Cinema 4D」との組み合わせによるモーショングラフモーショングラフィックスは強力です。
「ノートPC」と「デスクトップPC」の特徴比較
前提として、性能やコスパの観点からいえばノートPCよりもデスクトップPCが有利です。ハイポリゴンでの重たい作業や負荷のかかるレンダリングを実行するなら、デスクトップPCが向いています。
とはいえ近年はノートPCの性能が高くなっており、3DCG制作といえば必ずしもデスクトップPCである必要はなくなりました。コンパクトで省スペース、軽くて持ち運びに便利なノートPCには、デスクトップPCにない魅力があります。出先で作業したいなら「ノートPC」一択です。
ノートPCのデメリットは、高性能な各PCパーツを狭い空間に格納するためエアフロー(空気の循環)が悪く熱がこもりやすい傾向にある点です。100度近くまで温度上昇したCPUやGPUは、安全のため性能を落として熱を下げようとします。性能が下がるということは、3DCG制作ソフトを利用する際の処理速度が遅くなることを意味します。
「ノートPC」と「デスクトップPC」との対象者を大まかに分類するなら、以下の通りです。
- ノートPC:機動性重視(自宅内で持ち歩きたい、出先でも作業したい)
- デスクトップPC:コスパ・性能重視(自宅でがっつり作業したい)
金銭的に余裕のある人は、外出先での作業はノートPC、自宅での作業はデスクトップPC、とするのが理想です。自宅以外で作業することがないなら、コスパの高いデスクトップPCを選びましょう。3DCG制作の主流は、作業中の処理速度にストレスが少ないデスクトップPCです。
「ノートPC」と「デスクトップPC」との特徴を以下の表で比較しています。
種類 | ノートPC | デスクトップPC |
---|---|---|
特徴 | オールインワン(モニター、キーボード、マウス=タッチパッド)でお手軽 | モニター、キーボード、マウスを別で入手する必要がある |
買い替え | 不満な点があれば、ノートPC本体丸ごと買い替え 例)画面が小さい場合、ノートPC本体丸ごと買い替え(外部モニターの追加は可能) | デスクトップPC、モニター、キーボード、マウス、個別で買い替え 例)モニターが小さい場合、モニターだけ買い替えればOK |
同性能時の価格 | 高い(小型化、省電力化に対する対価) | 安い(小型化しない、省電力化しない) |
同価格時の性能(処理速度) | 低い(電源部分がッテリーのため電力を多く消費できない) | 高い(電源ユニットのため電力を多く消費できる) 特にGPU(画像処理)は電力消費が激しく、デスクトップPCが有利 |
CPUやGPUの冷却性能 | 低い(熱がこもりやすい) 熱暴走のリスクが高いため、CPUやGPUの性能が落ちやすい | 高い(熱がこもりづらい) 熱暴走のリスクが低いため、CPUやGPUの性能が落ちづらい |
機動性 | 高い コンパクトで持ち運びが簡単 自宅内の作業場所は移動できる 引越しに有利 | 低い 大きくて持ち運びが難しい 自宅内の作業場所は固定される 引越しに不利 |
スペース | 小さいため場所を取らない | 大きいため場所をとる 机の上や足元に置いてもかさばる |
外出先での作業 | 可能 | 不可能 |
拡張性 | 低い 例)メモリの増設は基本できないため、ノートPCごと買い替えとなる | 高い 例)メモリの増設はマザーボードのメモリスロットに挿せれば可能 |
パーツ交換 | 基本は、機体丸ごと交換 | 基本は、パーツごとに交換 |
ディスプレイ | ノートPCには、映像が映る画面がついている ノートPCと外部ディスプレイとをつなぐことで大画面も可能 | デスクトップPCにモニターはついていない モニターは別途用意が必要 |
主な対象者 | 自宅以外でも作業する人 非常に高負荷な作業はしない人 大容量のストレージが必要ない人 省スペースにこだわりたい人 | 自宅以外で作業しない人 非常に高負荷な作業もする人 大容量のストレージが必要な人 デスクトップPC、モニター、キーボード、マウスの設置場所が確保できる人 |
15~17インチ「ノートPC」(自宅で使用) VS 12~14インチ「モバイルノート」(出先で使用)
デスクトップPCかノートPCかでノートPCを選んだということは、コスパや性能よりも機動性やコンパクトさを重視したということになります。
では、ノートPCのサイズ(インチ数)による特徴の違いを理解しましょう。ノートPCは基本的に、画面が小さく、機体が薄い(軽い)ほど高価格で低性能です。
ノートPCのサイズ(インチ数)は、大きく以下2つに分けられます。
- 15~17インチ「ノートPC」・・・自宅にて基本据え置きで使用(自宅内での持ち歩き可能)
- 12~14インチ「モバイルノート」・・・出先にて使用(自宅内での使用は勝手が悪い)
PC選びで最も重要な2つの指標「コスパ」「機動性」
- コスパ:デスクトップPC > 15~17インチ「ノートPC」 > 12~14インチ「モバイルノート」
- 機動性:デスクトップPC < 15~17インチ「ノートPC」 < 12~14インチ「モバイルノート」
ノートPCのサイズ(インチ数)による具体的な特徴比較は、以下の通りです。
インチ | 15~17インチ 「ノートPC」 | 12~14インチ 「モバイルノート」 |
---|---|---|
サイズ | 大体A3サイズ以下 画面・キーボードが大きく、使い勝手が良い | 大体A4サイズ以下 画面・キーボードが小さく、使い勝手が悪い |
価格 | 安い | 高い |
主な用途 | 自宅で据え置き 自宅内での持ち歩きならOKだが、かばんに入れて外へ持ち歩くのはサイズ的に不向き 基本的には、自宅にて据え置きで使う | 持ち歩き 軽くてコンパクトなため、出先での使用を前提として利用する 持ち歩きで使用しない場合、選択肢からは外れる バッテリーの駆動時間は、カタログ値の5~6割を目安にする(カタログ値が20時間なら実質10~12時間) |
拡張性(ポート) | 高い USBメモリ、スマホ、外付けHDD、プリンタ、カメラなどを多く接続できる | 低い USBメモリ、スマホ、外付けHDD、プリンタ、カメラなどを多く接続できない |
重さ | 約2.5キロ以下 | 約1.3キロ以下 出先での使用が前提のため、1キロ以下が理想 |
ノートPCの内臓スピーカーは音質が悪いため、自宅で作業する場合に「PCスピーカー」は必須です。高いPCスピーカーは、音にこだわりがない限り必要ありません。Amazonで最も売れている、ロングセラーのPCスピーカーを以下の記事で紹介しています。
3DCG制作におすすめのノートPC(クリエイター向き)

3DCG制作ソフト「Cinema 4D」を利用するのに積んでおきたい、特に重要な4パーツのスペックは以下の通りです。
CPU:Intel「Core i7-12000番台以上」 AMD「Ryzen 7 7000番台以上」
グラボ:GeForce RTX 3060以上
メモリ:32GB DDR4-3200以上
ストレージ:1TB NVMe対応 M.2 SSD以上
詳しい内容は、以下の記事でご確認ください。
製品名 |
ThinkPad X1 Nano Gen2 | ![]() VAIO SX14 (2022年7月発売モデル)VJS1458 | ![]() FRVNA712/C | ![]() MSI Creator シリーズ Creator Z16P B12U Creator-Z16P-B12UGST-013JP | ![]() ASUS Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM (UX7602ZM-ME137X) | ![]() STYLE-17FR172-i7-UAZX [Windows 11 Home] | ![]() AERO 17 YE5-A4JP748HP [ 17.3型 / 4K / i9-12900H / RTX3080Ti / RAM:32GB / SSD:1TB + 1TB / Windows 11 Pro / 日本語配列KB ] |
購入サイト | Lenovo | VAIO | FRONTIER | ark | ASUS | パソコン工房 | TSUKUMO |
液晶サイズ | 13インチ 2K液晶 (2160 x 1350) | 14.0型ワイド (4K 3840×2160 HDR対応) | 15.6型 フルHD | 16インチ 165Hz | 16.0型 | 17.3型 フルHD(1920×1080ドット) | 17.3型 4K |
液晶種類 | IPS 光沢なし マルチタッチ非対応 100%sRGB 450 nit 60Hz | Ultra HD(4K) 3840×2160 | 非光沢液晶 | 2560×1600 (グレア) タッチ機能対応ディスプレイ 「True Pixel ディスプレイ」対応 | ・OLED (有機EL) ・表面仕様:グレア ・解像度:3,840×2,400ドット ・タッチパネル:搭載 | 非光沢カラー液晶 144Hzリフレッシュレート X-Rite Factory Display Calibration | 記載なし |
価格目安 | 365,618 | 504,000 | 175,800 | 419,800 | 449,800 | 261,800 | 572,000 |
パーツカスタマイズ | 可能 | 不可 | 可能 | 可能 | 不可 | 可能 | 不可 |
CPU | インテル® Core™ i7-1260P プロセッサー (Eコア最大 3.40 GHz Pコア最大 4.70 GHz) | Core i7-1280P (14コア/20スレッド) | インテル Core i7-12700H プロセッサー | 第12世代 Intel® Core™ i7-12700H | インテル® Core™ i7-12700H プロセッサー | Core i7-12700H | Core i9 12900HK [ 14コア(6P+8E) / 20スレッド ] |
OS | Windows 11 Home 64bit | Windows 11 Pro 64ビット | Windows 11 Home 64bit版 [正規版] | Windows 11 Pro 64bit | Windows 11 Pro 64ビット | Windows 11 Home [DSP版] | Windows11 Pro (64ビット) |
メモリ | 16 GB LPDDR5-6400MHz (オンボード) | 32GB | 16GB (8GB x2) メモリ | 32GB(16GBx2) – DDR5-4800 SO-DIMM | 32GB LPDDR5-5200 | 32GB(16GB×2) DDR4-3200 S.O.DIMM (PC4-25600) | 32GB DDR5 |
GPU | CPU内蔵 (インテル® Iris® Xe グラフィックス) | グラフィックアクセラレーター | Intel Iris Xe グラフィックス NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPU | NVIDIA® GeForce® RTX™3070 Ti Laptop GPU 8GB | NVIDIA® GeForce RTX™ 3060 Laptop GPU (NVIDIA® Optimus™ Technology対応) | GeForce RTX 3070 Ti 8GB GDDR6 | GeForce RTX 3080 Ti |
ストレージ | 512 GB SSD M.2 2242 PCIe-NVMe Gen4 TLC OPAL対応 | 第四世代 ハイスピードSSD 1TB(PCIe NVMe 暗号化機能付き) | 1TB M.2 NVMe SSD | 標準搭載 1000GB SSD | 1TB (PCI Express 4.0 x4接続) | 1TB NVMe対応 M.2 SSD | 1TB (PCIe M.2 NVMe SSD)×2 |
質量 | ノンタッチ 約 966.5g~ タッチ 約991.5g~ | 約1.080kg~1.167kg | 約2100g(バッテリーを含む) 約459g(ACアダプター / ケーブル) | 2.39Kg | 約2.4kg | 約2.86kg(バッテリー含む) ※カスタマイズ内容により重量は異なります | 2.60kg |
バッテリー | 3 セル リチウムイオンバッテリー (49.5Wh) | リチウムイオンバッテリーまたはACアダプター(AC100-240V、50/60Hz) | 15.4V/3410mAh/54Wh / リチウムイオンポリマーバッテリー | リチウムイオンバッテリー(4Cell) | リチウムポリマーバッテリー (6セル/96Wh) | ACアダプターまたはリチウムイオンバッテリー | バッテリー駆動時間 約7時間 |
電源 | 65W スリムACアダプター (2ピン) USB Type-C | リチウムイオンバッテリーまたはACアダプター(AC100-240V、50/60Hz) | 150W ACアダプタ (DC出力 20V, 7.5A) | 240W AC電源 | ACアダプター | ACアダプターセット | 記載なし |
USB | USB 4 (Thunderbolt4 対応) x 2 | 最大解像度:USB Type-C® (DisplayPort) 5120×2880/60Hz (USB Power Delivery 、USB4™、USB 3.1、DisplayPort 1.4) | 外部接続端子 (左側面) USB Type-A【青色】3.2(3.1/3.0) Gen1 (Max 5Gbps) x1 USB Type-A【黒色】USB2.0対応(4ピン) x1 外部接続端子 (右側面) USB Type-C【黒色】3.2(3.1/3.0) Gen2 (Max 10Gbps) x1 外部接続端子 (背面) USB Type-C【黒色】3.2(3.1/3.0) Gen2 (Max 10Gbps) x1 | 記載なし | USB3.2 (Type-A/Gen2)×1 | USB3.1×1(Type-C×1) USB3.0×2 | USB 3.2 Gen2 (Type-C) ×1 |
Thunderbolt | USB 4 (Thunderbolt4 対応) x 2 | Thunderbolt™ 4 | ポートなし | Thunderbolt 4 | Thunderbolt 4 (Type-C) ×2 | Thunderbolt 4ポート×1(Type-C×1) | Thunderbolt 4 ×2(1ポート PD対応 in 100W) |
HDMI | ポートなし | 最大解像度:HDMI 4096×2160/60Hzまたは3840×2160/60Hz | HDMI出力(タイプA) x1 | 記載なし | HDMI×1 | ディスプレイ出力(HDMI×1/Mini DisplayPort×1) | AERO HUB(付属):HDMI, miniDP、USB 3.1(Gen1)Type-A、LAN ポート対応 |
Display Port | ポートなし | 最大解像度:USB Type-C® (DisplayPort) 5120×2880/60Hz (USB Power Delivery 、USB4™、USB 3.1、DisplayPort 1.4) | Mini Display Port出力 x1 | 記載なし | 記載なし | ディスプレイ出力(HDMI×1/Mini DisplayPort×1) | AERO HUB(付属):HDMI, miniDP、USB 3.1(Gen1)Type-A、LAN ポート対応 |
Wi-Fi | インテル® Wi-Fi 6E AX211 2×2 & Bluetooth® vPro®対応 | IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax準拠 Wi-Fi 6E適合 *22 ワイヤレスWAN(5G対応) 自宅やオフィスではWi-Fiで、外出先ではLTE | IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n (Wi-Fi 6) | IEEE 802.11ax | ・LAN:1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T (RJ45) ・無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax | IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n対応 Wi-Fi + Bluetooth 5 | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | v5.2 | Bluetooth® 5.1準拠 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.2 | Bluetooth® 5.1 | IEEE802.11 ax/ac/a/b/g/n対応 Wi-Fi + Bluetooth 5 | Bluetoothバージョン 5.2 |
ノートPCを購入する前に確認すべき仕様(主にポート:接続端子)
CPUやメモリ(RAM)、ストレージ(HDD・SSD)、グラフィックボード(GPU)など、パソコンの性能に関するパーツについて、まずは以下の記事でご確認ください。ノートPCは基本的にパーツ交換ができないため、各パーツの基礎理解を深めたうえでノートPCを選んでください。
パネルの種類や解像度、色域、色深度、HDRなど、ディスプレイに関する詳しい知識は以下の記事でご確認ください。ノートPCユーザーでも自宅で作業する際は、27~32インチの画面に映し出した方が作業効率が上がります。
ノートPCのポートは、以下があると周辺機器との接続で便利です。
- USB 4.0 Type-C:
- 高速データ転送、高速充電、ディスプレイ出力が、製品によっては可能。多くのデバイスに採用されているため、複数ポートあると便利。
- Thunderbolt 4:
- 高速データ転送、高速充電、ディスプレイ出力が可能。高機能な端子として、1つある方が望ましい。
- HDMI2.1:
- PC画面をモニターに映す映像出力の代表的な端子(音声出力可能)。4K(3840×2160)/240Hz、5K(5120×2880)/120Hz、8K(7680×4320)/60Hz
- Wi-Fi 6E:
- 周波数帯6GHzの最新無線LAN規格(最も電波干渉を受けにくく通信速度が速い&最も壁や天井などの遮蔽物に弱い)で、ノートPCの高速無線通信を実現。
- Bluetooth:
- 周波数帯2.4GHzの無線通信。無線マウス、無線キーボード、無線スピーカー、無線イヤホンなどで主に使用され、デスク周りの利便性を高める。
注意点:接続する際は、USBやThunderbolt、HDMIの規格をそろえる
接続する全ての製品が、同等以上のUSBの規格に対応していないと本来の性能が発揮されません。なぜなら、規格の古い箇所がボトルネックとなり、結果として古い規格での性能として機能するためです。
ノートPC – USBフラッシュメモリ
例1-1
ノートPCのポート:USB 3.0
USBフラッシュメモリ:USB 2.0
データ転送速度は「USB 2.0」の0.48Gbpsとなる
例1-2
ノートPCのポート:USB 2.0
USBフラッシュメモリ:USB 3.0
データ転送速度は「USB 2.0」の0.48Gbpsとなる
ノートPC – USBケーブル – スマートフォン
例2-1
ノートPCのポート:USB 3.0
USBケーブル:USB 4.0
スマートフォン:USB 3.2
データ転送速度は「USB 3.0」の5Gbpsとなる
例2-2
ノートPCのポート:USB 3.2
USBケーブル:USB 2.0
スマートフォン:USB 3.2
データ転送速度は「USB 2.0」の0.48Gbpsとなる
USB:データ通信の規格(多くのデバイスに採用)
USBの後ろの数値が大きいほど、SSDなどへデータを速く移せます。USBは基本的に下位互換性がありますが、性能は下位となります。
USBの規格(バージョン)「USB 2.0 / 3.0 / 3.1 / 3.2 / 4.0」
※Gen=Generation(世代)
- USB 2.0:0.48Gbps(480Mbps)
差し込み口は白か黒 - USB 3.0:5Gbps(5000Mbps)
「USB3.1 Gen1」「USB3.2 Gen1」とも呼ぶ
差し込み口は青 - USB 3.1:10Gbps
「USB3.1 Gen2」「USB3.2 Gen2」とも呼ぶ - USB 3.2:20Gbps
「USB3.2 Gen2×2」とも呼ぶ - USB 4.0:40Gbps
ディスプレイ出力対応
USB PD(Power Delivery:高速充電。最大100Wの電力供給)規格に原則対応
求める用途に合ったUSBを選ぶべき(充電の例)
充電の用途でのみ使用するなら「USB 3.0」でなく「USB 2.0」のUSBケーブルを購入した方が安く購入できます。
もしくは素早く充電したい場合、USB PD(Power Delivery:高速充電。最大100Wの電力供給)に対応するアダプタとUSBケーブルを購入しましょう。
ノートPCを充電する場合、ノートPCが求める充電力のアダプタとUSBケーブルが必要です。
ノートPCが求める充電の電力:60W
アダプタの出力する電力:60W以上であること
USBケーブルの対応する電力:60W以上であること
端子の形状「USB Type-A / B / B Mini / B Micro / C」
USB Type(端子の形状)には以下のような種類があります。
- USB Type-A:USBメモリ、外付けHDD、マウスの受信機などで採用
- USB Type-B:プリンター、スキャナーなどで採用
- USB Type-B Mini USB:デジカメ、モバイルバッテリーなどで採用
- USB Type-B Micro USB:古いAndroidスマホ・タブレット(USB 2.0)、外付けHDD(USB 3.0)などで採用
- USB Type-C(現在の主流):近年のノートPC、Androidスマホなど様々なガジェットで採用
- ※Lightning:iPhone、iPadなどで採用
Type-Cケーブルの各製品は、以下の機能に対応していたり未対応だったりします。
・高速データ転送(USB 4.0:40Gbps)
・高速充電(Power Delivery:高速充電。最大100Wの電力供給)
・ディスプレイ出力(Alternate Mode:DisplayPort、Thunderbolt、HDMIなどの役割を代替する。音声出力可能)
3つの機能に対応するType-Cケーブルは高価格で、一部の機能にのみ対応するType-Cケーブルは低価格です。
3つの機能に対応:外部モニターに映像を映しながら電力供給を行い、SSDに繋げば高速データ転送も可能
一部の機能に対応:100Wで充電できるが、外部モニターに出力できない、など
おすすめ「USB4 Type-C」ケーブル(Thunderbolt 4 対応)高速データ転送、高速充電(PD)、ディスプレイ出力
Thunderbolt:データ通信の規格(高速データ転送、高速充電、ディスプレイ出力)
「Thunderbolt対応のノートPC」と「Thunderbolt対応の外部モニター」とを「Thunderboltケーブル」で繋いで利用できます。
※利便性の観点から「Thunderbolt 3」以降は「USB Type-C」と同じ形状の端子になっています。
「Thunderbolt 3 / 4」とは(違い・比較)
大まかな理解として、USB Type-Cの全ての機能(高速データ転送、高速充電、ディスプレイ出力)を基本的には満たすものと考えてください(接続する機器がThunderboltに対応している必要があります)。
規格 | Thunderbolt 3 | Thunderbolt 4 |
---|---|---|
最大データ転送速度 | 40Gbps | 40Gbps |
最大ケーブル長さ | 0.8m / 2m | 2m |
PCI Express接続の必要転送速度 (マザボに増設) | 16Gbps | 32Gbps |
PD(Power Delivery)規格に対応or未対応 最大100Wの高速電力供給による充電 | 対応or未対応 | 原則対応 |
ディスプレイ出力 | 4K出力×1台 | 4K出力×2台 or 8K出力×1台 |
購入先 | 詳細を見る | 詳細を見る |
ドッキングステーション(必須:ノートPCのポート拡張)略:ドック
基本的にノートPCに搭載されるポート(接続端子)は少ないため、ドッキングステーションを利用しましょう。
ドッキングステーションは、USB、HDMI、有線LAN(速くて安定した通信環境)、SDカードスロット(デジカメの写真・動画をパソコンで確認)、音声入出力など、さまざまな種類の接続端子を搭載しています。
通常、ホスト側となるノートPCは「Thunderbolt」もしくは「USB Type-C」のケーブル1本で接続します(製品ごとに仕様を確認)。
つまり、ノートPCに接続される1本の接続ケーブルを抜き差しするだけで、ドッキングステーションにつないだすべての周辺機器を一度に着脱できます。ノートPCを持ち出す機会が多い人にとって、利便性が高いと言えるでしょう。
おすすめは「Thunderbolt対応のノートPC」と「Thunderbolt対応のドッキングステーション」とを「Thunderboltケーブル」で繋いでの利用です。
ドッキングステーションには、「モバイルタイプ」と「据え置きタイプ」の2種類があります。
- モバイルタイプ:
コンパクトで持ち運びに便利。外出先で使用することが多い人におすすめ。 - 据え置きタイプ:
デスクに設置して使用。複数の映像出力端子を搭載しているモデルが多いです。ノートパソコンの画面を複数のモニターに出力可能で、クリエイター向き。
TS4/ Thunderbolt Station 4 + 0.8m TBT4 cable
TS4は最も多くのポートを備え、最も高い充電能力を持ち、初めて2.5ギガビットイーサネットを備えた、Thunderbot 4世代をリードするドッキングステーションです。
また最大98Wの電力供給が可能で、1台のモニタを接続する場合は最大8K(M1、M1 Pro、M1 MaxなどのmacOSコンピュータは、6Kまでの解像度に対応)の解像度をサポートします。
公式:TS4/ Thunderbolt Station 4 + 0.8m TBT4 cable
- デュアルディスプレイを接続
- ・Apple M1 ProおよびM1 Maxベースのコンピュータで最大6K 60Hzのデュアルディスプレイをサポートします。
・IntelベースのMac、Windows、またはChrome OSのコンピューターには、最大2台の4K 60Hzディスプレイを接続することができます。
※Thunderbolt 3搭載Windows PCのメーカーによっては、Thunderboltポートの機能を制限することを決定している場合があります。お使いのPCがデュアルディスプレイに対応しているかどうかご確認ください。
・M1及びM2 Macは、デュアルディスプレイをサポートしていません。
※Apple M1及びM2 Macは、Thunderboltポートを介した1台の外部モニターにのみ対応しています。
- 豊富で多様な接続端子
- Thunderbolt 4 (40Gb/s) x 3
- USB-C (10Gb/s) x 3
- USB-A (10Gb/s) x 5
- DisplayPort 1.4 x 1
- SD 4.0 (UHS-II) x 1
- microSD 4.0 (UHS-II) x 1
- 2.5 Gigabit Ethernet x 1
- Front Combo Audio In/Out (3.5mm) x 1
- Rear Audio Out (3.5mm) x 1
- Rear Audio In (3.5mm) x 1
- DC In (19.5V 11.80A) x 1
HDMI:PC画面を外部モニターに映せる映像出力の代表的な端子
多くの機器で採用されている映像出力の端子(音声出力可能)で、広く普及しています。PC(ノート、デスクトップ)と外部モニターとを繋ぐ場合は、基本的にHDMIで問題ありません。
また最新のHDMIは、DisplayPort(DP)のように高解像度、高リフレッシュレートへ対応しています。
規格 | HDMI1.3 | HDMI1.4 | HDMI2.0 | HDMI2.1 |
---|---|---|---|---|
フルHD (1920×1080) | 144Hz | 144Hz | 240Hz | 240Hz |
WQHD (2560×1440) | 75Hz | 75Hz | 144Hz | 240Hz |
4K (3840×2160) | 30Hz | 30Hz | 60Hz | 240Hz |
5K (5120×2880) | 不可 | 不可 | 不可 | 120Hz |
8K (7680×4320) | 不可 | 不可 | 不可 | 60Hz |
購入先 | 詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 |
HDMI以外で、ノートPCの画面を外部モニターに出力する方法
以下それぞれの適切なケーブルがあればノートPCの画面を外部モニターに映せます。
・USB-C(Type-C)
・Thunderbolt
※もし外部モニターの端子がHDMI端子のみだった場合は、USB-C(Type-C)ケーブルやThunderboltケーブルの片方がHDMI端子の形式であればOKです。
Wi-Fi 6E:周波数帯6GHzの最新無線LAN規格(最も電波干渉を受けにくく通信速度が速い&最も壁や天井などの遮蔽物に弱い)
無線LANの規格は、ルーターからノートPC(スマホなども含む)までの区間における通信です。つまり、自宅にひくインターネット(光回線)の通信速度以上のスピードを出すことはできません。
電線 - 光コンセント - ホームゲートウェイ(Wi-Fiルーター) - ノートPC
無線LAN規格の「最大通信速度」「周波数帯」
無線LAN規格には下位互換性があるため、理解が難しい場合は最も新しい無線LAN規格の製品(ノートPC、ルーター)を選んでおけば問題ありません。つまり、Wi-Fi 6Eに対応した製品ならば、Wi-Fi 4.5.6でも通信できます。当然、Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)を利用するには、Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)に対応したノートPCとルーターとが必要です。
※Extended=拡張。Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6の拡張であり、次世代(Wi-Fi 7)の無線LAN規格ではありません。
名称(無線LAN規格) | 最大通信速度 | 周波数帯 |
---|---|---|
Wi-Fi 4(IEEE 802.11n) | 600Mbps | 2.4GHz・5GHz |
Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac) | 6.9Gbps | 5GHz |
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) | 9.6Gbps | 2.4GHz・5GHz |
Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax) | 9.6Gbps | 2.4GHz・5GHz・6GHz |
Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)では、「6GHz」という新しい高速道路が追加されます。さらに道幅も広いため、大きな荷物(大容量のデータ)を運ぶトラックが渋滞することなく走りやすいという特徴があります。
理論値最大通信速度が同じでも、通る高速道路が異なると実行速度が変わります。理由は、電波干渉が発生するためです。近年は自宅でWi-Fiを利用することが増えたため、周辺のWi-Fi電波で干渉します。また「2.4GHz」は電子レンジやBluetooth、トランシーバーと干渉します。「5GHz」は、レーダーと干渉します。
Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)のみ使用できる新しい高速道路「6GHz」ならば、複数端末での同時通信でも、安定性が高いと見込めます。ですが「6GHz」は壁や天井などの遮蔽物に弱いため、ルーターのある部屋を飛び越えて、家中で快適に通信できるわけではありません。
6Ghz/5Ghz/2.4Ghz
通信速度「速さ」:速い 6Ghz > 5Ghz > 2.4Ghz 遅い
遮蔽物「広さ」 :強い 2.4Ghz > 5Ghz > 6Ghz 弱い
周波数帯ごとのメリット・デメリット
周波数には、それぞれ以下のような特徴があるため、使い分けることが肝要です。どの周波数帯でも電波干渉(電波同士がぶつかって一時的に機器が使用できなくなる)のリスクはあります。
周波数帯 | メリット | デメリット |
---|---|---|
2.4Ghz | 壁や天井などの遮蔽物に強い | 電波の干渉を受けやすい 通信速度が遅め |
5Ghz | 電波の干渉を受けにくい 通信速度が速め | 壁や天井などの遮蔽物に弱い |
6Ghz | 最も電波の干渉を受けにくい 通信速度が速め | 最も壁や天井などの遮蔽物に弱い |
Orbi 9 AXE11000 クアッドバンドメッシュ WiFi 6E 10ギガポート 搭載 3台セット <ホワイト>
「Orbi 9」は次世代の「Wi-Fi 6E」にいち早く対応した、ハイエンドなルーターです。最強のWi-Fi環境を構築したいなら投資する価値があります。
- 最先端のWi-Fiメッシュシステム
- ルーターとサテライトとがペアになっておりSSIDを使い分けなくてよいため、接続デバイスがシームレスに移動可能です。
- クアッドバンド
- 6GHz帯を含む4つの周波数帯を利用可能。
- バックホール対応
- ルーターとサテライトとの間で中継専用のバンド(周波数帯)を作り通信を安定させます。
残りの3つの周波数帯を子機との通信に使えるため、沢山繋げても遅くならず家族全員が同時に高速WiFiをお楽しみいただけます。
- 高速通信「10G WANポート搭載」
- 10G光インターネット回線を活用できます。
環境次第ですが、10台のデバイスでYouTubeの4K動画を同時再生してみても映像が途切れません。
8KやVRなど、これから進化するインターネット環境に備えましょう。
- サテライト
「ルーターとサテライト2台の合計3台で836㎡の範囲にメッシュWiFiを構築」 - オフィスビルでサテライトを増設した実験。親機のみだと約28m離れた場所では200Mbpsまで落ち込み、さらに扉を隔てた部屋では40Mbpsまで低下しました。
そこでサテライトを設置すると、28m地点は690Mbpsと劇的に改善。さらに室内では800Mbpsを記録しています。
つまり、一般的な一戸建ては余裕でカバーします。
- NETGEAR Armorの高度なサイバーセキュリティ
- NETGEAR Armorサイバーセキュリティは、ご自宅や外出先でのオンライン脅威からネットワークとプライベートデータを保護します。1つのサブスクリプションで、スマートフォンやノートPCからサーモスタットやセキュリティカメラまで、接続済みのデバイスを無制限に保護できます。
- セットアップも簡単
- 3ステップで簡単セットアップ。電源を入れたら、アプリの指示に従ってタップするだけ。セットアップにPCは不要です。
- 便利なOrbiアプリ
- 設定の確認や変更もOrbiアプリから簡単。NETGEAR Armorのセキュリティ設定もアプリで管理できます。
公式:Orbi 9 AXE11000 クアッドバンドメッシュ WiFi 6E 10ギガポート 搭載 3台セット <ホワイト>
参考:いま最強のネット環境!日本初Wi-Fi 6E×クアッドバンドのメッシュWi-Fi「Orbi 9」に驚いた
無線LAN | 802.11ax/ac/n/a/b/g クアッドバンド対応 最大 4804Mbps + 2402Mbps + 2402Mbps + 1147Mbps |
有線LAN (ルーター) | 10G WANポート 2.5G LANポート ギガLANポート×3 |
有線LAN (サテライト) | 2.5G LANポート ギガLANポート×3 |
同梱内容 | Orbi WiFi 6E ルーター( RBRE960 ) Orbi WiFi 6E サテライト ( RBSE960 )×2 LANケーブル 電源アダプター×3 インストールガイド |
本体寸法 | 211(H) x 168(W) x 64(D) mm |
本体重量 | 1.36kg (1ユニット) |
WANとLAN
WAN(Wide Area Network:ワイドエリアネットワーク):広い範囲のネットワーク
WANを引くには電気通信事業者という総務省管轄の資格が必要で、NTTグループ、KDDIグループ、ソフトバンクグループ、楽天グループなどが挙げられます。
一般ユーザーは、プロバイダー契約をすることでWANへのアクセスができます。
「基地局」~「ルーター」
LAN(Local Area Network:ローカルエリアネットワーク):限られた範囲のネットワーク
ネットワークの構築は、自分で行います。電波が安定しない場合は、有線接続を利用します。
「ルーター」~「ノートPC」「スマホ」
「パソコン」~「プリンター」
Bluetooth:周波数帯2.4GHzの無線通信(無線マウス、無線キーボード、無線スピーカー、無線イヤホンなどで主に使用される)
※無線=ワイヤレス
Bluetooth対応のマウスやキーボードなどをノートPCに繋ぎたい場合、ノートPCがBluetoothに対応している必要があります。
当然、デバイス側(無線マウスや無線キーボードなど)かノートPC側かのどちらか一方しかBluetoothに対応していない場合、Bluetoothは利用できません。デバイス側(無線マウスや無線キーボードなど)とノートPC側との両方がBluetoothに対応していなければなりません。
基本的にほとんどのノートPCにBluetoothは搭載されています(デスクトップPCは基本的にBluetooth未搭載)が、購入前に仕様を確認しましょう。
とはいえ、BluetoothがノートPC(デスクトップPC)に搭載されていなくてもBluetoothは簡単に増設できます。マウスやキーボードなど各種製品に対応した「Bluetooth-USBアダプター」をノートPC(デスクトップPC)のUSB端子に差し込みペアリング(受信側と送信側とでBluetoothをオンにして繋ぐ)すればBluetoothは利用可能になります。
※Bluetoothの周波数帯は2.4GHzで、電子レンジなどと電波干渉の恐れがあります。
参考:『Bluetooth』ってなに? Wi-Fiとの違いは? 接続方法や便利な使い方を徹底解説
「Bluetooth」と「Wi-Fi」の違い・使い分け
「Bluetooth」も「Wi-Fi」も、無線(ワイヤレス)通信の規格のひとつです。
- Bluetooth とは:機器同士を接続
- Bluetooth対応機器同士で無線接続(ペアリング)し、近距離でデータのやりとりをします。Bluetoothの主な規格名は「IEEE 802.15.1」です。
・スマートフォン - イヤフォン、スピーカー
・パソコン・ノートPC - キーボード、マウス
- Wi-Fi とは:インターネットに接続
- Wi-FiルーターやWi-Fiスポットなどに対応機器(ノートパソコン、スマートフォン、タブレットなど)を無線接続し、インターネットやメールなどを利用します。
・スマートフォン・・・
通常モバイル回線(4G(LTE)や5G)でインターネットに接続しますが、Wi-Fiを使えばデータ通信量を消費せずに高速通信できます。
規格 | Bluetooth | Wi-Fi |
---|---|---|
主なデバイス | ・無線マウス ・無線キーボード ・無線ヘッドホン ・無線イヤホン ・無線スピーカー | ・ルーター ・ノートPC ・デスクトップPC |
消費電力 | 小さい(電気代が安い) 無線イヤホンなど充電して使用するデバイスでも、長時間使用できる | 大きい(電気代が高い) ルーターはコンセントで繋いでおり常に電力が流れている状態のため、消費電力が大きくて問題ない |
通信速度 | 遅い (重たい動画は見れないため、ノートPCは不向き) | 速い (重たい動画も見れるため、ノートPCは向いている) |
通信距離 | 基本的には短い (製品による) class1=100m class2=10m(主流) class3=1m | 長い (約50~100m) |
セキュリティ | 弱い | 強い |
Bluetoothのプロファイル(機能の種類ごとに通信方式を定めたもの)
注意点:プロファイルが同じ場合、基本的に同時接続不可
Bluetoothは、基本的に同じ種類の製品を同時接続できません。
例えば無線イヤホンと無線ヘッドホン、無線イヤホンと無線スピーカーなどは、音楽を聴くという意味で同じ種類(=プロファイルが同じ状態)にグループされるため、どちらか片方の製品しかBluetooth接続できません。
ですが無線イヤホンと無線プリンターと無線マウスは違う種類(=プロファイルが異なる状態)のため、同時接続できます。
製品のプロファイルは、メーカーの公式サイトや取り扱い説明書などに記載されています。
参考:Bluetoothプロファイルの一覧
プロファイル | 役割 |
---|---|
ANP | 電話やメールの着信を通知 |
AVRCP | AV(Audio Visual)機器(映像と音声とを同時に視聴できる電子機器)をリモコン操作 |
A2DP | ヘッドホンやスピーカーに音声データを伝送 |
BPP | プリンタへのデータ転送 |
FTP | パソコン同士のデータ転送 |
HFP | ハンズフリーで通話 |
HID | マウスやキーボードなどの入力機器と接続 |
HSP | ヘッドセットなどと音声データの入出力 |
OPP | スマホ間でのデータやりとり |
マルチペアリング/マルチポイント/デュアルBluetooth
- マルチペアリング:複数接続
(例:イヤホン – スマホ/ノートPC/タブレット/スマートウォッチ・・・使用は常に1つ) - 1台のBluetooth機器に、複数のデバイスを登録する機能(複数デバイスの同時接続は不可)です。
例えば無線イヤホンをスマホとBluetooth接続している状態を維持しつつ、同じ無線イヤホンをノートPCにもBluetooth接続できます。他にも、タブレット、スマートウォッチなど複数の機器と接続可能。
つまり、マルチペアリング対応製品の場合、デバイスを変更するための解除する手間がなくなります。
ノートPCやスマホ、タブレットなどデバイスを複数持っていたり、家族で1台のBluetoothスピーカーを共用したい場合に有用です。
ただ、マルチペアリングできる台数は製品ごとに決まっており、上限を超えた場合は、登録した日時が古いデバイスからペアリングが解除されます。
従来のマルチペアリング非対応製品のBluetooth機器はデバイスを1台しか記憶できないため、デバイスを切り替えるときはペアリングをやり直す必要がありました。
- マルチポイント:同時接続
(例:イヤホン – スマホ/ノートPC・・・電話しながら動画視聴が可能) - 1台のBluetooth機器にマルチペアリングした複数のデバイスを、同時接続できる機能です。
例えばノートPCで動画を見ていて、Bluetooth接続された無線イヤホンを使用しているとします。このとき無線イヤホンがBluetooth接続されたスマホの電話が鳴った場合、スマホの電話に出てもマルチポイント非対応だと無線イヤホンは機能しません。
ですがマルチポイント対応の無線イヤホンだと、デバイスが複数接続された状態でも同時使用できます。
つまりマルチポイント対応の無線イヤホンなら、ノートPCの動画を見て無線イヤホンで音声を聞ける状態で、スマホの電話に出て相手の声を無線イヤホンから聴くことができます。
また電話番号の異なるスマホを仕事用と個人用とで使い分けている人は、1つのBluetoothイヤホンに2台のスマホを同時接続することで、どちらのスマホに着信があってもBluetoothイヤホンで対応できます。
マルチポイントで同時接続できる台数も製品ごとに決まっています。マルチペアリングの上限よりも少なく設定されていることが多いため、製品購入時には仕様を確認しましょう。
デメリットは、同時接続する機器が多いほどBluetooth接続が不安定になりやすいことです。
- デュアルBluetooth:同じプロファイルの同時接続(自身に用途がない場合は、気にしなくてOK)
(例:イヤホンA/イヤホンB – ノートPC) - 前提として、無線イヤホンと無線キーボードなど、異なるプロファイルの組み合わせならデュアルBluetoothでなくても同時に使えます。ですが同じプロファイルのBluetooth機器は、原則として同時使用できません。無線ヘッドホンと無線スピーカー、スマートウォッチとカーナビは、いずれも同じプロファイルのBluetooth機器のため、1つのデバイスで同時使用不可です。
同じプロファイルのBluetooth機器を同時に使用するニーズに応えたのが、デュアルBluetootです。デュアルBluetoothはデバイス(無線ヘッドホンや無線スピーカーなど)に2つのBluetoothチップを内蔵しているため、同じプロファイルのBluetooth機器でも同時に使用できます。
※デュアルBluetootを使用するには、デュアルBluetoothに対応したデバイス(無線ヘッドホンや無線スピーカーなど)であることが必要です。
デュアルBluetoothなら、例えば以下のようなことが可能です。
・無線ヘッドホンで通話しながら無線スピーカーでBGMを流す
・2種類の無線イヤホンを同時に使用して音質を聴き比べる
・Bluetoothでペアリングした2台の無線スピーカーに同時に曲を流す